酸化還元滴定の計算
酸化還元滴定の計算を、電子の物質量の途中式つきで行います。未知の濃度、反応に必要な体積、チオ硫酸ナトリウムを使う間接ヨウ素滴定に対応。物質を選ぶと半反応式から電子数が入るので、過マンガン酸カリウムや二クロム酸カリウムの計算を確認できます。
電子数がわかっている側(標準溶液)
求めたい側
酸化剤
還元剤
酸化剤
チオ硫酸ナトリウム Na₂S₂O₃
酸化剤が受け取った電子の物質量 = 使ったチオ硫酸ナトリウムの物質量(S₂O₃²⁻ 1 mol あたり 1 e⁻)
半反応式の e⁻ の係数が電子数です。一覧から選ぶと半反応式と電子数が入ります。
例題で試す
パターンを選び、値と電子数を入れると計算できます。
使い方
- 1
パターンを選ぶ
未知の濃度を求める・必要な体積を求める・間接ヨウ素滴定、の3つから選びます。
- 2
物質と値を入力する
酸化剤・還元剤を選ぶと半反応式と電子数が入ります。濃度(mol/L)と体積(mL)を入力します。
- 3
途中式と結果を確認する
「電子の物質量 → 等式 → 濃度・体積」の流れと、有効数字の目安を確認できます。
このツールの特長
- 未知の濃度・必要な体積・間接ヨウ素滴定の3パターン
- 物質を選ぶと半反応式と電子数(KMnO₄=5、K₂Cr₂O₇=6など)が入る
- 「電子の物質量 → 等式 → 濃度・体積」の途中式を表示
- 電子数は半反応式のe⁻の係数であることを画面上で確認できる
- すべてブラウザ内で計算。登録不要・入力値は送信されない
こんな場面で便利
宿題・問題集の検算
酸化還元滴定の計算問題を、電子の途中式を見ながら答え合わせできます。
半反応式の確認
物質ごとの電子数と半反応式をその場で確認でき、価数の暗記を減らせます。
ヨウ素滴定・CODの準備
チオ硫酸ナトリウムの必要量や、逆に酸化剤の濃度を求められます。
詳しい説明
酸化還元滴定は、濃度がわかっている酸化剤(または還元剤)を滴下し、濃度がわからない相手と過不足なく反応させて、その滴下量から未知の濃度を求める操作です。中和滴定ではH⁺とOH⁻の物質量がつり合いますが、酸化還元滴定でつり合うのはやりとりされる電子(e⁻)の物質量です。
計算の基本は「電子数 × 物質量」です。酸化剤1 molが受け取る電子の数をn、物質量をmolとすると、n(酸化剤) × (酸化剤のmol) = n(還元剤) × (還元剤のmol) が成り立ちます。電子数は半反応式のe⁻の係数そのもので、たとえば酸性の過マンガン酸カリウムは5、二クロム酸カリウムは6、シュウ酸や過酸化水素(還元剤)は2、鉄(II)イオンやチオ硫酸ナトリウムは1です。
間接ヨウ素滴定では、酸化剤に過剰のヨウ化カリウムを作用させて遊離したヨウ素を、チオ硫酸ナトリウムで滴定します。電子は「酸化剤 → I₂ → チオ硫酸」と受け渡されるだけなので、酸化剤が受け取った電子の物質量は、使ったチオ硫酸ナトリウムの物質量にそのまま等しくなります(S₂O₃²⁻ 1 molあたり1 e⁻)。この関係を使うと、色が濃いなどで直接滴定しにくい酸化剤の濃度も求められます。
よくある質問
中和滴定の計算とは何が違いますか?
中和滴定ではH⁺とOH⁻の物質量(価数×濃度×体積)がつり合います。酸化還元滴定では電子の物質量(電子数×物質量)がつり合います。使う「価数」の意味が、H⁺の数からe⁻の数に変わる点が最大の違いです。
電子数はどうやって決めますか?
半反応式のe⁻の係数です。酸性の過マンガン酸カリウムは5、二クロム酸カリウムは6、シュウ酸・過酸化水素(還元剤)は2、鉄(II)イオン・ヨウ化物イオン・チオ硫酸ナトリウムは1です。このツールは物質を選ぶと電子数と半反応式が入ります。
体積はmLとLのどちらで入力しますか?
mLで入力してください。ツール内部でLに換算して物質量を計算します。等式では両辺で同じ単位なら打ち消し合うため、mLのままで比を使うこともできます。
間接ヨウ素滴定で、なぜチオ硫酸の物質量と電子の物質量が等しいのですか?
酸化剤が受け取った電子は、いったんI⁻からI₂へ移り、そのI₂がチオ硫酸に電子を渡します。電子は保存されるので、酸化剤が受け取った電子の物質量=使ったチオ硫酸ナトリウムの物質量(S₂O₃²⁻ 1 molあたり1 e⁻)となります。
結果の有効数字はどうすればよいですか?
表示は3桁の有効数字の目安です。問題で与えられた数値の桁数(多くは3桁)に合わせて丸め直してください。途中では丸めず、最後に一度だけ丸めます。
関連ツール
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中和滴定の計算を、物質量(mol)の途中式つきで行います。未知の濃度を求める基本パターン、中和に必要な体積、希釈してから滴定するパターンに対応。酸・塩基の価数を指定でき、高校化学の学習・検算に役立ちます。
モル・モル濃度
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有効数字の計算
測定値の有効数字の桁数を判定し、指定した桁数への丸めと、乗除・加減のルールに従った計算ができます。四捨五入とJIS Z 8401の偶数丸めを切り替えられ、科学表記も併記します。
希釈計算
原液濃度・目標濃度・希釈後の全体積から、必要な原液の体積を計算。C₁V₁ = C₂V₂の途中式と希釈倍率を確認できます。
すべての処理はブラウザ内で実行されます。ファイルがアップロードされることはありません。
検証: 教科書例(KMnO₄標定→0.0250mol/L、Fe²⁺→0.50mol/L、H₂O₂に必要なKMnO₄→20.0mL、間接ヨウ素滴定のチオ硫酸→12.0mL・K₂Cr₂O₇→0.0200mol/L)とエラー処理を自動テストで確認
今日の豆知識
酸化還元滴定でつり合うのは、中和滴定のH⁺とOH⁻ではなく電子(e⁻)の物質量です。電子数は半反応式のe⁻の係数で、酸性の過マンガン酸カリウムは5、二クロム酸カリウムは6です。過マンガン酸カリウムは色の変化が終点を教える「自己指示薬」として働きます。